こんにちは、ひいたです。
今回は草薙龍瞬さんの書かれた「反応しない練習」をレビューします。
この本も結構前からありますよね。
初版は2015年だそうです。
この表紙でおなじみですが、私が書店で発見したのはこちら↓
この「私のしあわせは、私が決める」に心を撃ち抜かれてしまい購入しました。
「反応しない練習」は、仏教の教えを現代的に解釈し、心の平安を手に入れるための具体的な方法論を提示した書籍です。
もともとブッダの教えとは「心のムダな反応を止めることで、いっさいの悩み・苦しみを抜ける方法」のことだそうで。
日々生活している中で心がムダに反応してるとき、ありませんか?
嫉妬・怒り・動揺・落ち込み・プレッシャー・後悔・不安…
これらのムダな反応を最初からしないこと
またはその反応が起こったら素早く解消・リセットすることを目指します。
この「反応しない練習」は、仏教の教えを現代的に解釈し、心の平安を手に入れるための具体的な方法論を提示した書籍です。
多くの人から共感を得て、ベストセラーとなったこの本について、私なりにレビューしてみたいと思います。
Contents
まず理解する
悩みはなくならない
まず悩みや苦しみの原因は何でしょう?
仏教の世界では「執着」だと言われています。
怒りや後悔や欲望などは執着してるからであると。
ではなぜ人は執着し悩むのか、それは「心の反応」が原因です。
心が反応するから日々悩むのです。
「あの人と合わない」
「◯さんが仕事しない」…これらも人に執着していますね。
生きてる限り悩み事って尽きません。
そんなときは「あ、私今悩んでるな」「イライラしてるな」と気付くことが大事です。
まずは自分の気持ちに気付いて、理解しましょう。
人間の三大煩悩とは
仏教において人間の三大煩悩は「貪欲」「怒り」「妄想」となります。
貪欲
過剰な欲求に駆られている状態です。
相手に求めすぎたり期待しすぎたり、ということです。
怒り
不満・不快を感じている状態です。
イライラして機嫌が悪い、ストレスを感じている状態です。
妄想
実際に起きていないことを頭の中で勝手に考えたり、または過去の悪い出来事を思い出したりすることです。
「判断」しない
白か黒か
人が悩んでしまう理由のひとつは「判断しすぎる心」にあるといいます。
自分は正しい
いやいや自分なんてダメな人間だ
あの人はいい人、だから好き
あの人は性格きついよね
私達は自分のことも人のことも判断しています。
判断、つまり決めつけや思い込み・一方的な期待・要求は「執着」の一種です。
「執着」してしまうとそこに苦しみが生まれます。
そしてその大半が「妄想」です。
「こうでなければ」という自分や人に対しての期待、それは自分の頭の中でそう思っているんだから「妄想」だということです。
意見が対立したら
人と人とが関わるとどうしても見解の違いが出てきます。
「これはどう考えても自分のほうが正しい」
こう思ったことはありませんか?
まずこの「どう考えても」は自分の頭でしか考えられませんよね?
自分の頭でしか考えられないことなのですからこれはもう「妄想」なのです。
ブッダはその意見が正しいかどうかではなくて、真実であり有益なことかが大事だと説いています。
意見の食い違いがおきたら自分の正しさを主張するのではなくて相手にとって役立つことをお互い考えて話し合っていけばいいのではないでしょうか。
そしてこんな一節が心に残りました。
苦しめ合うために、関わっているのではない。理解し合うために、お互いの幸せのために、関わっているのだ。
快を増やせ、不快を減らせ
快とは喜びや楽しさを感じている、心の状態が幸せであること。
不快とは怒りや恐れ、満たされなさや不安など、心の状態が不幸せな状態です。
赤ちゃんはシンプルに快を感じたら笑い、不快を感じたら泣きますね。
大人もこの感情を大切にしましょう。
つまり自分の欲求を素直に、否定することなく満たしてあげることが重要だというのです。
自分が幸せだと思うことを増やし、不快に感じることを減らしていけばいいのです。
そうやって快適な人生にしましょう。
5つの妨げとは
みなさんは人生の目標みたいのはありますか?
人生において達成したいことがある場合、そこには5つの妨げがあるとブッダはいいます。
1、快楽にながされる心
2、怒り
3、やる気のでない心
4、そわそわと落ち着かない心
5、疑い
…確かに。
私はよく3が発動されます
自分軸を持つ
心の拠り所を持つ
拠り所とは心の支え、心の土台となる考え方のことです。
拠り所さえあればたとえ5つの妨げに道をふさがれようとも自分の道に戻ってこれるはず。
大体の人は心の内側ではなく、外側に心の拠り所を見つけようとします。
お金・モノ・快適なくらし、地位や学歴…などです。
そうではなくて自分自身を心の拠り所にすることを目指します。
ブッダは弟子にこう語りかけました。
この世界でただ自らをよりどころとして、他の何ものもよりどころにしない(依存しない、執着しない)ことだ。
自分を信頼する
「なにかにすがりつきたい」私たちにとっては心細さを感じさせるかもしれません。
でもブッダは外の世界に答えはないと言います。
心の内側に「正しい生き方」、「心の拠り所」を確立しなければならないと説いています。
そうするには自分を肯定して、自分を信じなければならないと思うのです。
自分の生きる道を信じて歩んでいく。
その道中には悩みや苦しみなど自分が思い描いてなかったことも起きるでしょう。
それでも自分を信頼して進んでいく。ブッダは「自分を納得させる」と説いています。
ブッダは現実を「変える」のではない「闘う」のでもない。
せめて自分の中に苦しみを増やさない、「納得できる」生き方を考えているのです。
さいごに
生きていれば苦しいことも嫌なこともあります。
自分の思い通りにならないことなんていっぱいあります。
この本の中で印象に残った一節がありました。
この「苦しみから離れる」というのは、別に「人生を降りる」とか「あきらめる」とか「社会を否定する」といった、マイナスでネガティブは方向ではありません。「人間はみな、望むようには生きられない現実に苦しんでいる。ならば、その現実に苦しまない心の持ちようを目指そう」というのです。
なにか辛いことがあったら「死にたい」とかなっちゃうこともあるかもしれません。
「やーめた」ってなっちゃうかもしれません。
ではなくて違う方向に気持ちを持っていくのです。
「こーゆうやり方もあるな」「これは合わないから違うやり方でやってみよう」「別の方法はないかな?」
進む道は一緒でもいくつも道があるイメージです。
違ったら別の道を行ってみる、それも自分で選んだ道です。
だれかに操作されることのない自分の道です。
その道を選んだ自分を信じて生きてゆきましょう。